『あしたはどっちだ?』著・中野英樹

清貧役者生活20ン年。

笑ったり、食べたり、凹んだり、嘘ついたり…。

そんな清貧な日々を、気ままにつづった、書き殴り日記。

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2016.07.26 Tuesday

ためらわない。

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    数年来の、友人、先輩、後輩たちが駆け付けて下さったからか「法事みたいや〜」ト、縁起の良し悪しも分からず、このフレーズを気に入ってしまったのか、やたらと連呼する主役ちゃん。
    「同級生の○○です」「一個先輩の○×です」
    開演前の客入れ中、何故かお客さん達の自己紹介という、主役ちゃんのためらわない戒厳令が敷かれた客席。
    それを聞きながら、またまた連呼する「法事みたいや〜」

    『洪明花ひとり芝居』観劇。

    お客さん、というかお友達たちの自己紹介を伺いながら、皆さんオレより年下のはずなのに、オレより貫禄や年輪が垣間見えて、ふと気付く。

    そうか、明花もおばちゃんじゃん(笑)

    …で、あるにも関わらず、
    身体がキレるキレる!
    おかしな体勢で止まる止まる!
    三半規管が回る回る!

    芝居は、「蚊」を主人公にしたファンタジーな世界観。
    少年な蚊とエロっぽい?マダムな蚊を、キレる身体とスタミナで一時間弱、万華鏡みたいに展開させて行く明花おばちゃんはお見事!

    そして、このおばちゃんのしたたかなのは、客席がほぼ身内ということを逆手に取って、ためらわず甘え、客席の皆さんも、ためらわず甘やかす。
    甘えのプロフェッショナルと、甘やかしの職人たちの、コラボレーション(笑)

    「ひとり芝居」って銘打ってるけど、これお客さんも一緒な「数十人芝居」じゃねぇの(笑)

    なんだ?このポカポカな劇空間。
    なんだ?このなんだかハッピーな気分&#127925;

    その昔、ある演出家が「俳優っていう仕事は、愛されたいって強く思う人の仕事」みたいなことを言われましたけど、これほどあからさまに俳優が客席から愛されてるステージは観たことございません(笑)

    にしても…、
    ト、我が身を振り返る。

    仮におっさん世代な、この凡庸なジブンが、ひとり芝居なるものをやるとするならば(やれませんがね)、たぶん「等身大な、リアリティに寄せた、安全な」芝居を選ぶであろうと、己を省みるです。

    ところが、この明花おばちゃんは、自分がおばちゃんとかは全く関係なく、ためらわずにファンタジーな世界観の板に立つ。
    等身大どころか、人間ですらねーじゃん(笑)!

    「ためらわない」という迫力。
    「奔放」という才能。

    おみそれしやした。
    ギブでございます。

    このおばちゃん、かなりタフな俳優ちゃんでございますぜ。










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